シナリオライターという職種は他の仕事と比べて、なり方や業務内容は特殊です。私はゲームシナリオライターの経験がありますが、実際にやってみてシナリオライターを続けるための適性など、勉強になることが多かったです。
- シナリオライターって具体的にどのような仕事をするのか?
- シナリオライターになりたいけど、未経験からの転職は現実的か?
- シナリオライターになるためにどんな勉強をするべきか?
などなど、こちらのページで解説していきたいと思います。私は下積みで諦めてしまいましたが、経験を重ねるごとに業界内で重宝され、需要もあって待遇も良い仕事だと思いますので、シナリオライターに向いている方はガンガン挑戦しておきましょう。
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シナリオライターの仕事とは?|ゲームシナリオの体験談
はじめに、シナリオライターの具体的な業務内容について触れていきますが、書いていくシナリオの種類は様々ありますね。
- ゲーム(コンシューマーゲーム・ソーシャルゲーム)
- テレビドラマ
- 映画
- ラジオ
これら全て、シナリオ・脚本の制作者のことをシナリオライターと呼びますが、昨今ではソーシャルゲーム(ソシャゲー)の普及が進んでおり、ソーシャルゲーム向けのシナリオライター求人が増えてきました。
ゲームシナリオライターの仕事内容は?|ディレクター・プランナーの業務も
過去に私は、業務委託でゲームシナリオのライターをしたことがあり、その際はシナリオ制作だけでなくプランナーの業務を対応していました。
例として、ソーシャルゲームのシナリオ制作において、ディレクターとプランナー、ライターの仕事それぞれを分割すると以下の通りです。
- ディレクター|ライター・プランナーへの作業指示・全体の業務計画
- プランナー|シナリオのストーリー・登場人物設定(プロット制作)
- ライター|シナリオ本文の執筆
ゲーム制作全体の計画をするディレクターは、必要なライター人員を算出したり、プランナーだけでなくデザイナーやコーダーなど、様々な制作案件のディレクションを担当します。
そのため、実際にゲームシナリオを作るのはプランナーやライターの担当であり、基本的にはプランナーがストーリーの大まかな設定をしたり、話の道筋(プロット)を作ってライターに指示するといった内容になります。
ただ、シナリオライターが話の内容(プラニング)から担当することもわりと多く、私が実際に担当した案件ではプロットから制作・納品するものもあれば、与えられたプロットを基にシナリオライティングすることもありましたね。
個人的には、ストーリーから自分で考える楽しさもあるので、シナリオのプラニングも充実した仕事だと思います。逆を言えば、シナリオライターでは与えられたプロット・話の道筋や設定に沿って書くだけという仕事も多く、ライティングのレギュレーション(ルール)をしっかり守って確実に書く技術も大事ですね。
シナリオライターと小説家は違う仕事です
よく、シナリオライターの志望動機として『小説家を目指しているから』と答える人もそこそこ出会ってきましたが、確かに同じ創作の仕事として共通点ややりがいはありますね。
ただ、小説執筆とシナリオ制作の両方を経験してきた立場からいうと、小説家とシナリオライターはかなり違う仕事です。シナリオと小説の違いについてこちらのページで解説していますが、媒体が違うとそれだけストーリの伝わり方・見せ方が変わるため、小説と同じようにシナリオを書こうとすると、クオリティの低いものとなってしまいます。
シナリオライターの年収相場は?|最初は全然稼げないことも…
シナリオライターを目指す転職者の中には、実際にどれだけのお金がもらえるのか、年収面も気になりますよね。シナリオライターの年収は経験年数によって大きく左右されますが、経験が浅いと年収250~300万円程度の求人も多いです。
業務委託でさせていただく仕事も、安いとかなり単価が低くなります。極端な話ですが、時給換算で100円の仕事をしていた時もあり、なかなかシビアな世界です。
低単価・低年収でもシナリオライターの仕事を始めるべき?
最初の頃は稼げないかもしれませんが、シナリオライターは経験実績があれば年収500万円以上のハイクラス求人もありますので、続ける価値はあります。
ただ、シナリオライターで役職がついたり、年収の高いポジションを希望する場合はライターだけでなく、ディレクション業務も必須となります。年収を上げるには、幅広く仕事ができてマネジメント能力を備えておく必要がありますね。
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シナリオライターになる方法は?|どのように勉強して実務経験を積む?
シナリオライターになる方法では様々なルートがありますが、未経験者の方が実務経験を得るまでが一番しんどいかと思います。
というのも、シナリオライターの求人案件で『未経験者歓迎!』という仕事はほとんどなく、大抵の場合は即戦力の経験者が求められます。そのため、これからシナリオライターを希望する方はまず、実務経験を得ることが重要になります。
シナリオライターのなり方1|独学でライティングを覚えてポートフォリオを制作
シナリオライターでは専用のスクールもありますが、参考書籍を読めばシナリオの書き方を一人で学ぶことも可能です。個人的にも、独学でシナリオライティングの知識を得てから、試しに数種類のポートフォリオ(シナリオサンプル)を執筆して、求人応募しました。
ゲームシナリオの書き方については、こちらにフォーマットサンプルがありますのでぜひご参考くださいませ。また、自分がシナリオライターの独学で参考になった書籍をまとめておきます。
『ゲームシナリオの書き方』は、ゲームシナリオの書き方について基礎的なことが網羅されています。これ一冊でシナリオライターの基礎を学べました。
『ソシャゲライタークオリアちゃん』はライトノベル書籍ですが、ソーシャルゲームにおけるシナリオライターの実際について、わかりやすく紹介されています。
詳しくは以下でも解説していますが、『自分はシナリオライターに向いているのか』とか『シナリオライターは本当にやりがいのある仕事か?』など迷っている方は、ぜひ一度読んでみるといいですね!
シナリオライターのなり方2|ゲーム業界へ就職・転職
ソーシャルゲームのシナリオライターを目指すのであれば、ゲーム業界への転職も一つの手段です。ゲーム制作に近い業種ではエンジニアや企画、またはスクリプターのアルバイトからシナリオライターに携わる流れもあります。
個人的には、ゲーム制作という観点ではプログラマーなどエンジニアとしての能力をつけておくと、ゲーム業界でかなり働きやすくなります。シナリオライターとしての経験も大事ですが、ソーシャルゲームの運営により深く関わりたいという方は、シナリオ制作だけにこだわらず、様々な経験を身につけておくといいですね。
シナリオライターのなり方3|専門学校やスクールに通う
また、シナリオライターの勉強では専門学校やスクールでシナリオライティングの基礎を学ぶというルートもあります。専門学校に通うメリットは、プロからシナリオライティングについての知識や技術を得られるだけでなく、ゲーム制作会社への就職でコネや縁もあるため、仕事を見つけやすいという点もあるでしょう。
ですが、20代など年齢的に若く余裕がある方はわざわざスクールに通うより、アルバイトやインターンで実務経験を得る方がすぐに成長できますし、経験を積む効率が良いかと思います。
シナリオライターに向いている人・適性について
最後に、シナリオライターに向いている人の特徴や適性についてご紹介します。
正直な話、私は大手メーカーのシナリオライター職で選考を受けましたが、面接で『自分はシナリオライターに向いていない』と自覚して、Webディレクター・マーケターの仕事を目指しました。
ゲームシナリオライターの適性は?|ゲームを本当に好きでいるか?
単純な話、ゲーム業界のシナリオライターであれば『ゲームをやり込んでいるかどうか』というポイントさえ満たしていれば、あとは努力でどうにでもなります。
- 毎日2時間以上、ゲームで遊んでいる
- 流行りのソシャゲーは一通りプレイして、月1万円以上は課金している
- 好きなキャラクターのオリジナルシナリオを考案した
などなど、これから携わるゲームに対して充分な愛情があれば、それだけシナリオライターの仕事も充実しますし、ディレクターやプランナーからも快く案件を任せられます。
ほかにも、シナリオライターではストーリーの企画提案・プレゼン能力や外部とのコミュニケーション能力も重要ですが、このゲーム愛がない限りはゲームシナリオライターとして成長できないでしょう。
ゲームはしないけどシナリオライターになりたい、という動機は論外
これは私自身の経験談になりますが、シナリオライターの転職面接で『最近流行りのソーシャルゲームについてどれだけプレイしていますか』という質問に対して、そこまで熱意をこめて答えることができませんでした。
私としては、そこそこのライティング技量があればやっていけると感じていましたが、ゲーム会社からすれば『いかにゲームに対する愛情や興味が必要か』という点でライターを判断します。
- あまり本を読まないけど、小説家になりたい
- 最近のゲームは全くやってきていないけど、シナリオライターになりたい
- ソーシャルゲームの面白さはあまりわからないけど、プランナーをしたい
といった感じで、シナリオライターなどのクリエイティブ職に憧れるのはいいけど、『プロフェッショルになるための興味関心・意識作り』が欠けている時点で、上手くはいきませんね。
自分の適性・転職の可能性について判断が難しいなら転職エージェントに相談!
シナリオライターへの転職では、経験のほか年齢や前職でやってきたことも問われます。営業経験があればディレクションやプランナーもある程度適性があると判断されますので、未経験でもしっかりと面接準備をしておけば可能性はあります。
ゲーム業界に関する知見やシナリオライターへのポテンシャルなど、客観的に把握しておきたいことが多ければ転職エージェントへの相談もおすすめです。IT業界やゲーム業界など、魅力的な案件の多いおすすめ転職エージェントについて以下でまとめていますので、こちらもぜひご参考ください!
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ワークポート4.8
ワークポートは未経験者向けの求人が多いほか、需要のあるIT・Web業界への転職でもおすすめです。
そこまで大手という転職エージェントでもなく、リクナビやマイナビと比較したら知名度は低めですが、IT関連の求人数であればかなりの求人数があるのでネット業界やゲーム業界へ志望している方はワークポートへご相談してみるのがいいでしょう。
IT業界への転職で必要な志望動機でも解説していますが、未経験者は特に転職活動で気をつけておくべきことがあるので、求人の質が多いワークポートのエージェントに相談してみてはいかがでしょうか。
エージェントの対応の質 5.0 求人数の多さ 4.8 求人の質 4.7 年収アップの見込み 4.2 総合評価 4.8 -
doda(デューダ)4.7
doda(デューダ)は、大手の転職エージェントの中でも特に求人数が多く、非公開求人も充実しているため転職サイトでは見つけられないような案件も紹介してくれます。
パーソルキャリアの転職サービスであるdodaはエージェントに限らず、転職フェアやセミナーなど幅広い活動があり、東京などの大都市だけでなく地方での転職も手厚くサポートしてくれます。
ワークポートも優秀な転職エージェントサービスですが、より多くの求人案件からじっくり検討したい場合にはdodaもあわせて登録しておくといいでしょう!
エージェントの対応の質 4.7 求人数の多さ 5.0 求人の質 4.5 年収アップの見込み 4.2 総合評価 4.7 -
マイナビエージェント4.5
マイナビエージェントは、20代くらいの若年層向けでおすすめな転職エージェントで、若いうちからキャリアチェンジをしておきたい方がよく利用されています。
大手の転職エージェントというだけであって、応募書類の添削や面接対策など転職支援サービスも充実しており、エージェントの対応も良いです。転職エージェント自体をまだ利用したことのない方は、マイナビに相談すると無難ですね!
エージェントの対応の質 4.8 求人数の多さ 4.7 求人の質 4.5 年収アップの見込み 4.2 総合評価 4.6 -
パソナキャリア4.3
パソナキャリアは総合人材のサービス会社・パソナによる転職エージェントで、求人数が多いだけでなく2019年オリコン顧客満足度で転職エージェントNo.1に選ばれるなど、評判の高さでおすすめします。
求人企業も様々な業界を網羅しており、20~30代の男性だけでなく女性を積極採用している求人も多いため、今後のキャリアについて女性側の視点でも手厚くサポートしてくれますね!
エージェントの対応の質 4.3 求人数の多さ 4.8 求人の質 4.4 年収アップの見込み 4.1 総合評価 4.3 -
Aidem Smart Agent(アイデムスマートエージェント)4.1
Aidem Smart Agent(アイデムスマートエージェント)では、大手転職エージェントと比較すると知名度はありませんが、地方求人の案件も多いので都心以外の転職を考えている方は併用して申し込むといいですね。
現職の仕事で忙しい方でも、電話面談や土曜面談でご相談することが可能ですので、非公開求人などの紹介をいただいてみてはいかがでしょうか。
エージェントの対応の質 4.2 求人数の多さ 3.9 求人の質 4.1 年収アップの見込み 3.8 総合評価 4.1