退職代行で会社から訴えられる?|損害賠償請求・懲戒解雇のリスク対策

  • 2020年9月7日
  • 2020年9月8日
  • 退職

退職代行サービスを利用してすぐに会社を辞めたい人で、『急に辞めようとしたら会社から訴えられたりするのかな…?』と不安に思うこともあるでしょう。会社から損害賠償を請求されたり、懲戒解雇扱いでクビになるなど、気になりますよね。

結論から言うと、退職代行サービスによって損害賠償を請求されたり、懲戒解雇という重い処分が下されたりといったことはまずありません。ただ、可能性としてゼロではないため、万が一の時を想定して損害倍請求などのリスク対策を知っておくといいですね!

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退職代行の利用で損害賠償請求になるケースはまずない

基本的には、退職代行サービスを利用して辞める時に会社から訴えられ、損害賠償を請求される可能性はまずないと思っていただいてかまいません。

第四百十五条 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。(損害賠償の範囲)

引用元:民法第405条

損害賠償請求については民法上で規定されていますが、従業員の退職についても同じく法律上で認められている権利ですので、会社側から簡単には退職代行で辞める従業員を訴えることはできないでしょう。

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例外として退職代行で損害賠償が発生する可能性とは?

ただし、例外としまして以下のような事情については損害賠償請求のリスクがあります。

  • 退職代行により突然辞めたことで、会社に大きな具体的損害(利益損失)が発生する
  • 退職前より従業員側に義務違反が続いていた

たとえば、即日退職により担当していたクライアントとの取引が途絶え、数千万規模の営業利益がなくなったという具体的な損害があった場合には、損害賠償を請求される恐れがありますね。

また、退職代行サービスを利用する前から無連絡での欠勤が続いていた場合、会社事業に著しい支障を与えていたと見なされて、従業員側の責任が問われるでしょう。

それでも損害賠償請求の可能性が低い理由って?

よほどの大きな損害・損失があった場合には損害賠償請求されるリスクがあるものの、

  • 裁判では訴える側(会社側)もお金や時間を多く費やす
  • 請求できる損害賠償金が限られるため、費用対効果で考えている労力の方が多い

といった訴える側もそれなりの費用や時間がかかるので、元社員一人のためにそこまですることもありませんね。以下でもご紹介していますが、自分の業務について最低限引き続きをしておけば損害賠償請求の可能性はまずないでしょう。

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退職代行の利用を理由に懲戒解雇になるケースもまずない

損害賠償請求と同じく、退職代行を利用した場合で懲戒解雇扱いになるという噂もありますが、そもそも懲戒解雇は従業員に対する最も重いペナルティです。

そのため、退職代行を理由に懲戒解雇になる可能性もほとんどないでしょう。通常、懲戒解雇になるケースは以下の通りでして、悪質になりますね。

  • 重大な犯罪行為により会社の名誉を大きく傷つける
  • セクハラ・パワハラの加害者
  • 長期間にわたる無断欠勤

ただ、損害賠償請求のケースと同様、退職代行自体は悪質なものではありませんが退職者が以前より無断欠勤が続いていたり、会社側への損害などが明確になっている場合には、懲戒解雇のリスクがあります。

無難に退職代行で辞める場合には?|必要最低限の引き継ぎを!

退職代行による損害賠償・懲戒解雇のリスクについてご紹介しましたが、大半の方はそこまで心配しなくていい問題です。

しかし、『なるべくリスクをおさえて無難に辞めたい…』と不安に思う方は、退職代行の利用とあわせて必要最低限の引き継ぎをしておくとより確実ですね。

自分がすぐに会社を辞めても、誰かが業務ができるように引き継ぎ用のデータファイルや資料などを退職代行業者経由で渡しておくなど、対応手段があります。退職代行サービスでは引き継ぎなしで辞められますが、万が一のことを考えて引き継ぎ書類を用意するのがいいでしょう。

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仮に会社から損害賠償を請求されたら?|弁護士への相談!

退職代行を理由に会社から訴えられることになったら、専門家である弁護士に相談してみるのがベストです。退職代行も対応してくれる弁護士事務所もあるので、より安心できますね。

また、会社側からの訴えが不当である場合には逆に退職者から会社へ損害賠償請求もすることができます。通常の退職代行業者が損害賠償請求をすると非弁行為に該当しますが、弁護士事務所に相談しておけば退職代行とあわせて対応してもらえます!

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