新卒1年目のわたしが転職を決断した理由【連載小説6話 -将来に対する不安-】

  • 2019年11月13日
  • 2019年11月13日
  • 小説家

転職を決断した理由として、『将来が見えない』とか『10年後の自分が想像できない』など、将来に対する不安があるでしょう。

私も新卒から営業職を3年以上続けていましたが、営業という仕事だけでなく業界に対する不信感など、様々な不安から転職を決めました。

以下の連載小説は私の実体験とは少し違いますが、新卒で入った会社を辞めたい…転職をしたいと感じた苦悩について、ご紹介したいと思います。

▶️ 連載小説1話 -朝・満員電車が辛い-

▶️ 連載小説2話 -残業の多さ・無駄な業務-

▶️ 連載小説3話 -給与が低い-

▶️ 連載小説4話 -仕事のやりがいがない-

▶︎ 連載小説5話 -人間関係が悪い-

新卒は将来が不安になり転職活動をはじめる

会社とわたしを繋ぐ社畜の絆が一時的に断鎖される、金曜の夜。20代前半の独身女性には様々な過ごし方が与えられていると思うが、わたしは最も地味な選択をした。

『…この映画、面白かったじゃん』

あまり期待はしていなかったが、Netflixオリジナルの映画作品は殊の外名作で、予測不可能なサスペンスに大きな満足感を得た。

自宅での映画観賞が最も気楽だ。周囲の目線が気になる映画館とは違い、缶チューハイを飲めるしスナック菓子をバリボリ食べながら楽しめる。

有意義な時間を過ごし、程よく酔ったわたしはこれで気持ち良く眠れるはず…だった。

…駄目だった。目先の幸福をいくら満喫しようと、それは現在の儚い幸せであって将来のわたしには届かない。

この世で最も楽しく過ごせる時間帯であっても、現存在のわたしだけを慰められるのであり、来週のわたしを陰鬱の底へと突き落とすことに変わりはない。

ーー何だか仰々しく一人語りをしてしまったが、要は転職しろという一言で片付く話である。

Netflixのブラウザタブを閉じ、ブックマークのすみっこにあった転職エージェントの公式サイトを開き、入力項目が長くて挫折していた会員登録をしてみた。

これが、わたしの将来を変える第一歩だと思いたい。何かを変えなければ…転職する意思すら持たずに現職へ文句を言う人間は、『フレンチに遅れる』ことを理由に無辜の民を四駆で轢き殺す乱暴な生き物と同種である。

新卒は転職活動から将来のことを改めて考える

転職エージェントに登録した翌日の土曜日。担当者らしき人物から早速メールで返事が来た。

『履歴書と職務経歴書をご用意ください、か…』

履歴書は新卒の就職活動時に書いたことがあったが、職務経歴書はない。一から記載しなきゃ。

転職エージェントとの面談日時を最短で設定したため、土日のうちに書類を揃えておきたい。即座にネットで『職務経歴書 書き方』と検索して、フォーマットをダウンロードし、企画営業でやってきたことを書き連ねた。

経歴や特技(アピールポイントと言うべきか)は普通に書けた。ただ、その後でわたしの手が止まる。

『今後やりたい仕事、転職理由ってなんだろう』

もちろん転職したい理由は山ほどある。満員電車が嫌。残業が多い。給料が少ない。仕事のやりがいがない。職場の人間がクソ。

だが、果たしてそんな短絡的な理由を文字に起こすべきだろうか?

新卒1年目。1社目で働いてまだ半年した経過していない若造(女性のことも若造っていうのかな?)が、幼稚な言い訳で現実から逃れているだけなのでは?

せめて、今回の転職は逃避でなく前進でありたい。仕事を変えることで、最大限のメリットを見出して確固たるライフプランを思い描くのが必須だろう。

思いつきで『IT業界 志望動機 未経験』の検索結果で出てきた未経験者が書くべき志望理由というページを参考にしようとしたが、テンプレを引用するのはまだ早い。

転職エージェントに相談してから、今後の方向性をじっくり慎重に決めよう。職務経歴書の下部は空欄にしておき、焦らなかったわたしは意外と冷静だった。

(続きます)